医療の学びに欠かしてはいけない「感謝と敬意」の大切さ
医療分野での手術練習で、ご検体を前にピースした写真が投稿されて敬意に欠けると批判を受けているというsnsを目にしました。
ご検体は、多くの方々の善意やご遺族の理解によって提供されるものであり、医療従事者が技術や知識を深めるために欠かせない存在です。
だからこそ、感謝と敬意を持って向き合うべきだと感じています。
私自身、学生時代に解剖見学をさせていただいた経験があります。
実習室には、白い布で覆われたご検体が整然と並び、医療関係者の皆さんが非常に丁寧に扱っている様子が印象的でした。
その場に立った瞬間、自然と「学ばせていただきます」と手を合わせ、見学後も「ありがとうございました」と感謝を表して退出しました。この経験は、今でも私の中で大切な学びの一つとして残っています。
美容や治療の分野を問わず、私たち医療従事者が技術を磨くことができるのは、多くの善意や協力のおかげです。
医療の現場でsnsなどの「映え」を追求するのは少し違うのではないかと感じます。
鍼灸師、あん摩・マッサージ・指圧師として人の身体に触れる仕事をしている私も、日々この感謝の気持ちを忘れずに施術に臨むよう心がけています。
私たちが持つべき姿勢は、命や身体の尊さ、ご検体されたご家族さまの気持ちに真摯に向き合い、感謝の気持ちを胸に学びを深めることではないでしょうか。
どんなに時代が流れても、状況が違っても、ご検体、ご遺体に敬意を払い、大切に勉強させていただく姿勢、気持ちは持ってほしいなと思います。